トロントで出会った英単語を調べました。

2007年夫の転勤でカナダへ引っ越し。2015年トロント大学で2つ目の修士号取得。2016年アナログIC設計者で再就職。トロントの様子がわかり、英単語の勉強にもなるブログが目標です。

2014年9月以前のブログはこちらです。

学位審査会ではコーヒーとお菓子の準備が恒例です。

他のところは知らないのですが、トロント大学の工学部電気系の学位審査会では、コーヒーとお菓子の準備が恒例です。

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先日同じ研究室の人の修士課程のディフェンス(学位審査会)がありました。審査会では、20分で修士論文の内容を発表後、自分の指導教官に加え、2名の審査官である教授の質問に答えます。議長役の教授から質問がくる場合もあります。その質疑応答後、学生は全員外に出て、室内に残った先生方が話し合って審査結果を下すのを待ちます。

その審査会までの流れですが、まず修論を書き上げ指導教官の許可がもらえたら、審査委員(commitee member)になってくださる先生を探します。修士課程の場合は学内から2名だけでいいので、指導教官に相談して数名候補を挙げてもらい、順にお願いして都合のつく先生にお願いします。その後、議長の先生は自分の所属するグループではなく、違うグループの方に頼みます。

こうして日程が決まると、大学院の事務の方に報告して会議室を予約してもらい、3名の先生方へ、審査会の2週間前までに自分の修士論文を渡します。この場合、電子ファイルだけでいい方と、紙で印刷したものがほしい方、両方ほしい方とそれぞれなので、事前に確認しておくと余分に印刷して製本してもらう手間が省けます。

そして、当日、会議室には30分前から入れるので、プロジェクターなどで動作確認すると同時に、買っておいたお菓子とコーヒーを並べるのです。

日本の大学院でもほぼ同じ流れでしたが、この飲み物と食べ物を用意するところは違います。日本では修士の学生はほぼ皆同時に卒業なので、修論提出日が決まっており、審査会も専攻が同じなら皆同じ日なので、流れ作業のように同じ会議室で順々に発表していました。だから、コーヒーなど用意する必要はなかったのですが、同級生の発表を聞きながら自分の順番を待つ間、ドキドキしたのを覚えています。

そういうわけで、トロント大学に入り最初にコーヒーの用意されている学位審査会に参加した時に、少し驚いてこれは用意しなければいけないものなのかと同じ研究室の人に聞いてみました。すると、もちろん義務ではないけれど、こうすると審査が上手くいくという”おまじない”みたいなものなんだそうです。

たいていティム・ホートンのコーヒーと小さなドーナッツが用意されているのですが、今回はそれより高いスターバックスのコーヒーとマフィンでした。でも、意外に手を伸ばす人が少なく余っていたので(私もなんとなく手を出しづらくコーヒーだけいただきました)、審査会終了後に主役の本人が「残りを全部持って行っていいよ。」と言ってくれたので、ありがたく残りを学生室へ持って帰って皆で楽しみました(ありがとうございました)。

もちろん彼も無事審査に合格し(合格の場合、審査を終えて出てきた先生方が笑顔で握手しながらお祝いを述べてくれます)、後は審査会で指摘された箇所を修正して提出し、卒業式を待つばかりです。彼とは一緒に授業を受けたこともあるし、実験室で一緒に作業したこともあるので、同時に卒業で同期生になるのかあと思うと少々感慨深いです。

[調べた英単語]

defense → 試問
incantation → おまじない

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